2014年4月4日金曜日

ファイルサーバのコストを考えてみる

 泉です。

 Google Driveの追加ストレージの料金が大幅に値下げされました。

 Google Appsユーザであれば、もともと30GB(Gmail、ドライブ等で共用)がAppsの利用料金に含まれています。私は、もうまる7年使っていますが、それでも8.5GB程度しか使っておらず、まだまだ余裕があります。
 会社のストレージも購入してから3年半が経過しており、故障確率も上がるだろうと想定されるのと、リモートワークの現状ではファイルが手元になく不便だなと感じることもあるので、オンラインストレージへの移行を検討するためにストレージを購入するのとどっちがおトクか調べてみました。

オンラインストレージの価格比較

まずは、Dropboxなどのオンラインストレージとの料金比較です。今回の値下げでGoogle Driveが圧倒的に安くなっています。
 
サービス名100GB1TB
google
$1.99
$9.99
$4.99
$49.99
DropboxPro
$9.99
ビジネス向け
$75*1
boxStarter
$5
Business
$45*1
MicrosoftOneDrive
$4.17
OneDrive for Business$20

2014.4.3現在 *1 : 最少ユーザでの価格

 オンラインストレージの価格競争はまだ始まったばかりですから、今後Google Driveに対抗して他社も値下げしてくるでしょうから、ここでどれが安いというのを追及しても意味がないと思うのでこれくらいにしておきます。

ネットワークハードディスクとの価格比較

次に、一般的なネットワークハードディスク(NAS)との比較ではどうでしょうか。中小企業での利用を前提として、IOデータのファイルサーバと比較してみます。

 容量は 4TBと 8TB、通常モデルとWindowsServerモデル 4機種をRAID5で構成したとし、1TBあたりの月額料金を 3~5年間で算出してみました。
 
機種名容量標準価格Amazon.co.jp
3年
4年
5年
HDL-XR4.0W
4TB¥131,760
¥98,081
¥908.2
¥681.1
¥544.9
HDL-Z4WS4C
(WindowsServer)
¥205,200
¥156,658
¥1,450.5
¥1,087.9
¥870.3
HDL-XR8.0W
8TB¥185,760
¥151,544
¥701.6
¥526.2
¥421.0
HDL-Z4WS8C
(WindowsServer)
¥226,800
¥174,737
¥809.0
¥606.7
¥485.4
2014.4.3現在

 3年の利用ですと、ほとんどGoogle Driveと変わらない価格ですね。 4年、5年と使い続ければ、当然単価が下がっていくのでネットワークハードディスクのほうが安くなります。これはあくまでも本体価格のみの比較です。
 長期間利用でハードディスクが壊れたとしたら、追加のハードディスクの購入費用、ハードディスク交換とデータのリストアに忙殺される時間をこの金額に加えたらどうなるでしょうか?
 また、ハードウェアとして購入するとなると、将来の利用増を想定してその分の容量を確保する形で購入してなくてはなりません。

 クラウドのストレージサービスであれば、必要な時に必要な容量を追加で契約して利用すればいいので、実際の価格は抑えられるはずです。
 値下げ前の価格ではオンラインストレージとオンプレミスのハードディスクでは約7~10倍の価格差ですので、乗り換えるには躊躇する価格差ですが、Google Driveの値下げ後の価格では、導入・維持管理コスト(TCO : Total Cost Ownership)を考えるとGoogle Driveを使ったほうが、安いのではないでしょうか。

 他のオンラインストレージもそれぞれ特徴がありますので、単に価格だけで比較するのではなく、機能面の比較をすることも大事ですね。